「 まぬけな葉っぱ 」

もし ぼくに 両腕があったなら

風にふかれても

はらはらと 舞い落ちることはない。

 

しっかりと両腕で

木の枝にしがみつき

毎日 けんすいをして

きたえてやるんだ

 

春も 夏も 秋も 冬も

ぜったいに落ちない

葉っぱになるよ

 

でもね

毛虫がやってきて

わき を こちょこちょ

くすぐるんだ。

 

そして

ぼくは

大笑いしながら

落ちてしまった…

 

ぼくらしい

一年の終わり

だった。

 

「 つなぎとめ屋さん 」

人がみな 透明人間になってしまった日

 

100色のペンキをもってあらわれ

個性をつけて

人の存在を描いてくれるのが

 

 ”つなぎとめ屋さん”

 

自分なんかと思っているなら

とびきりのハートを

胸に描いてあげる

 

そしたらキミは

しぶとく生きることに

気づいてくれるかな

 

透明なままが よかったら

そっと しておいてあげる

 

でもね

内緒で背中にささっと

2枚の羽根の絵を描くよ

 

そして一言

「 キミの背中には羽根がついているよ 」

と おせっかいをやこうかな

 

あちこちに

ペンキだらけの つなぎで現れ

みんなのココロに模様をつけた

 ”つなぎとめ屋さん”は

 

ペンキが底をついたとき

ふ~っと 消えてしまった

 

でも よーく みると

落ちなかったペンキが手のひらに残り

みんなにバイバイをしていた

 

見えてないと思っていたら

みんなに見えていた

バイバイした手が

 

すこし

はずかしそうに

 

消えていった。

 

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